派遣労働とは

 派遣労働とは,ある会社(派遣元事業主)と雇用関係にある労働者が,別の会社に派遣され,派遣先の会社の指揮命令の下で働くことをいいます。
 雇用主と実際の指揮命令者が違うことから,労働者の保護のために「労働者派遣法」によって,厚生労働大臣の許可を受けたあるいは届出を受理された会社のみが,適用対象業務についてのみ労働者派遣事業を行うことができます。
 
 

派遣労働者,派遣元事業主,派遣先との関係
労働者派遣事業の種類
派遣労働のメリット
派遣労働のデメリット

労働基準法等の適用について
このような点にご注意を!
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  派遣労働者,派遣元事業主,派遣先との関係
 派遣労働者と派遣元事業主,派遣先との関係を図示すると次のようになります。

・派遣労働者は,派遣元事業主と雇用契約を結びます。
・派遣元事業主は,派遣先と労働者派遣契約を結び,派遣契約の業務と労働者の登録した業務が一致した場合,労働者を派遣先に派遣します。
・労働者は派遣先の指揮命令を受けて働きます。
・賃金は,派遣元事業主から労働者に支払われます。

 このように,派遣労働は,雇用契約を結び賃金を支払う会社と,業務に関して指揮命令をする会社とが異なる点が,正社員等と違います。

 参考までに,派遣労働によく似た雇用形態に請負労働があります。
 請負とは,「労働の結果としての仕事の完成を目的とするもの(民法第632条)」ですが, 労働者派遣事業との違いは,請負労働では注文主と労働者との間に指摘命令関係を生じないという点にあります。






  労働者派遣事業の種類
 派遣労働は,派遣元事業主との雇用契約の形態により,次の様に区分されます。

一般派遣労働者派遣事業(登録型労働者派遣)
 労働者は,派遣元事業主に自分の名前や可能な業務などを登録しておき,仕事が生じたときに,その期間だけ派遣元事業主と雇用契約を結んで派遣先で働きます。その派遣期間が終われば,派遣元事業主との雇用契約も終了します。

特定労働者派遣事業(常用雇用労働者派遣
 派遣元事業主と雇用契約を結ぶ形態です。
 この場合,派遣されていない期間も派遣元事業主の従業員としての地位は継続します。

 この他,最近では,「紹介予定派遣」という新たな派遣形態も見られるようになりました。
紹介予定派遣
 派遣先に雇用されることを目的として派遣される場合をいいます。
例えば,派遣会社Aから派遣社員Bが派遣先企業Cへ6か月の予定で派遣された場合,派遣期間満了後(原則1年以内),派遣先企業C,派遣社員B双方が合意すれば,派遣社員Bは派遣先企業Cの社員ということになります。
 紹介予定派遣は平成12年12月から日本でも解禁され,派遣期間中に仕事の内容や,職場環境の確認ができることから,転職後のミスマッチを防ぐシステムとして注目されています。
 




  派遣労働のメリット

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  派遣労働のデメリット
・派遣期間後,継続して雇用される保障がない
・即戦力を見込まれる場合が多く,派遣先での十分な教育,指導は期待できない
・雇用期間が定められているため,特別な事情がない限り,契約期間内で退職できない




  労働基準法等の適用について
 労働関係法令については,原則として派遣元責任者が雇用主として責任を負いますが,一部派遣元が責任を負うものもあります。

<派遣元・派遣先が責任を負う主な事項>
派遣元が責任を負う事項
派遣先が責任を負う事項
労働基準法
●均等待遇・男女同一賃金の原則
●変形労働時間,フレックスタイム制の協定・届出
●時間外・休日労働の協定・届出
●時間外・休日,深夜の割増賃金
●年次有給休暇(有給)
●産前産後の休業(産休)
●申告を理由とする不利益取扱い禁止
●均等待遇・公民権行使の保障
●労働時間,休憩,休日
●危険有害業務の就業制限(年少者・妊産婦等)
●坑内労働の禁止(年少者・女性)
●産前産後の時間外,休日,深夜業
●育児時間
●生理日の就業が著しく困難な女性に対する措置
●申告を理由とする不利益取扱い禁止
労働安全衛生法
●健康診断(一般健康診断等)
●健康診断(健康診断実施後の作業転換等の措置)
●健康診断(有害な業務に係る健康診断)
●健康診断(健康診断実施後の作業転換等の措置)
●病者の就業禁止・作業時間の制限
男女雇用機会均等法
●職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の配慮
●妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置
●職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の配慮
●妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置


 
  このような点にご注意を!
 最近では,ポピュラーになってきた派遣労働ですが,雇用関係と指揮命令関係が分離している点において,一般的な雇用形態とは異なっています。そのため,派遣元事業主と派遣先との間で責任の所在があいまいに なることによって,思わぬトラブルが発生したり,労働条件や就業環境の面で不利益な取扱いを受けるケースもあります。トラブルが発生した場合には,公共職業安定所や県などの労働相談機関にご相談ください。


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